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カラダの中で燃えて

「食べたものが、カラダの中で燃えてチカラになるんですよ! だからちゃんと食べるんですよ!」
 小学校4年の理科の時間、小太りのおばちゃん先生がいった話は、いまも忘れられません。もうン十年もまえのことです。ボクは、自分のお腹のあたりを見ながら、「どこで燃えているんだろう」と思ったように記憶しています。
 高校生になり、生物の時間に「代謝」について習ったときに、おぼろげならに理解しはじめました。「カラダの中で燃えてチカラに・・・」とは代謝のことではないのか、と。

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 でもまだ疑問は晴れませんでした。なぜ、「燃えて・・・」なんだろう。
 それが「酸化」の一種であり、炎はなくても「熱」すなわちカロリーを生み出していることなんだと納得したのは、もうすっかり大人になってからのことでした。
 いやはや、子どもに理科を教えるということは、むずかしい。まずは慎重に、単語から考えていかなければならないな、という自戒を込めての教訓でした。

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