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ひまわり(静止気象衛星)

※ご購入については、「ご注文ページ」をごらんください。

「静止気象観測衛星:GMS(ひまわり1号)」は、アメリカのヒューズ社製(主契約者NEC)であるため、木製衛星キットにJAXAの「COSMODE」ロゴはつきません

 衛星の姿勢制御の原理について、もっともわかりやすいのは、この初代「ひまわり」でしょう。静止気象衛星「ひまわり」シリーズは、地球の赤道上空36,000kmの軌道上を、ほぼ24時間の周期で飛行しています。つまり「1日」の時間とおなじです。だから、地上から止まっているように見えるので、「静止衛星」と呼びます。そして、その静止しているように見える位置から、つねに地球の大気の状況を観測しています。

 では、重力のない宇宙空間でどうやって、いつもカメラを地球に向けていることができるのでしょうか。それは、コマの原理とおなじ「ジャイロ効果」を利用しているのです。

パラボリック・フライトについては、こちらをごらんください。
「ひまわり」も上部がコマのように回転することで、姿勢を維持しながら軌道上を飛行しています。地球に向けたカメラは、左右に首を振るようにしてスキャンしています。

 では、木製模型キットの工作を、お楽しみください。

「気象観測衛星 ひまわり-1 木製模型キット」には、下記の組み立て図が添付されています

 以下は、画像による「組み立て」の説明です。
(画像は、手順をわかりやすくするためのものです。組み立ての順番が、添付の「組み立て図」とは多少ことなります。
実際の作業は、「組み立て図」を参照してください)
 接着剤は、木工用ボンドを使用してください。完全に乾くまでに時間はかかりますが、透明になるので仕上がりがきれいになります。また複数のパーツを接着するときは、生がわきの状態になったところで形状を整えることができます。

 なお作業をはじめる前に、添付「組み立て図」の「本製品」について、または本ホームページの「模型シリーズ」にある「木製模型キットについて」をお読みください。

STEP1

 宇宙開発初期の静止衛星の姿勢制御には、衛星自体(アンテナ等をのぞく)をコマのように回転させる、スピン安定方式が多く採用されていました。「初代ひまわり」は、その代表的なタイプです。

1 スピン部(ソーラーパネル部)の組み立て
 スピン部の上部となる大きな円形パーツBの裏面に、15枚のソーラーパネルを取り付けます。このとき、三角形になっている部分は上になります。

2 スピン部の組み立て
 ソーラーパネル部の接着剤が乾かないうちに、スピン部の下部となる大きな円形パーツAを取り付けます。写真のように、斜めにして少しずつ差し込みます。
 ソーラーパネルの一端が三角形にしてあるのは、差し込みやすくするためです。

15枚のソーラーパネルを差し込んだら、完全に乾くまでそのままにしておきます。

STEP2. 

 台座の組み立て
 組み立て説明図のとおりです。

STEP3. 下部構造(デスピン部)の組み立て

1. ロータリーパーツ

2. VISSR サンシェード
  6枚のパーツの合わせ方に注意してください。

 支柱に取り付けます。

3. アンテナ部の組み立て
  各パーツの線の位置に注意してください。

 アンテナ部ができたら、他のパーツ(F、G、Jをのぞく)

4. 支柱の組み立て

  パーツ「G」と、支柱上部につけるパーツ「F」は、スピン部の軸となる部分です。スピン部の回転をスムーズにするため、側面にあらかじめロウを塗りこんでおくとよいでしょう。

5. スピン部の成形
  スピン部のソーラーパネル接着部分が完全に乾いていることを確認してから、三角形の突起を、ニッパーなどで切り取ります。さらにカッターで削った上で、サンドペーパーで仕上げます。

6. 本体の組み立て
 スピン部の下部の穴に、支柱部分を差し込みます。上部の穴からパーツ「F」の上面が出た状態で、スピン部がスムーズに回転することを確認します。

7. スピン部の固定・完成
スピン部から出ている支柱上端に、パーツ「P」を接着したら完成です。
このとき、木工ボンドがスピン部につかないように、注意してください。「ひまわり-1」の特徴であるスピン部の回転が、できなくなってしまいます。

※ 完成したら、全体にニスを塗って仕上げることを、おすすめします。